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アレルギーの治療

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アレルギーの治療において大切なことは、皮膚アレルギー(アトピー)、食物アレルギー、混合型なのかを見極めながら治療にあたることです。
現在、皮膚アレルギー(アトピー)には、サイトポイント(注射薬)やアポキル錠など副作用が少ない治療薬が開発されコントロールが以前に比べて容易になっています。
反面、食物アレルギーや混合型では、適切なフードが見つからないと治療が難しいです。これらの薬物療法は、混合型ではアポキル錠が一部効くケースもありますが、食物アレルギーはステロイドやアトピカ錠など副作用に注意しながらの治療が必要で、なかなかコントロールが難しいと考えています。
上記の画像の柴犬さんは、初期にはアポキル錠で良好でしたが、効かなくなり、アトピカやステロイドを使用しても最終的にコントロール不能になりました。そこで、当院では一部の専門医が推奨しているMMD療法を採用し、良好な結果を得ています。

MMD療法とは
 モメタオティック(外用薬:抗菌剤、モメタゾンフランカルボン酸エステル)
 マラセブシャンプー(薬用シャンプー:殺菌成分、抗真菌剤)
 ダームワン(保湿作用:セラミド、脂肪酸など)
以上の3つを順に組み合わせて行います。(可能であれば1~2週に1回のペースで)
①モメタに含まれている外用ステロイド剤はエステルのため皮膚からの吸収が少なく局所で痒みを抑えてくれます。モネタオティックをシャンプーの数時間前に、皮膚の炎症部位にしっかり塗っておきます。
②マラセブシャンプーにて、細菌やマラセチアなどの二次感染をしっかり防止します。長くステロイド剤を使用すると二次感染が抑えられず、結果として痒みがコントロールできなくなりますので、シャンプーはアレルギー治療では大切です。薬用シャンプーは、病変部から先に泡立て、10分以上浸けてから流すのが基本です。
③アトピーや高齢の犬では皮膚のバリア機能が低下し、炎症、色素沈着、痒みを起こします。ダームワンを使用することで、シャンプー後の良い状態を長持ちさせるだけでなく、色素沈着した皮膚の再生効果も期待できます。