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しつけに関するFAQ

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 診察時によくオーナー様よりしつけに関するご質問をいただきます。ワンちゃんの性格やご家庭の状況などは、様々です。こちらでご紹介する方法は絶対ではありませんが、ご参考になればと願っております。

ケース1:トイレのしつけ


 「失敗しても絶対に叱らない」「沈黙」が基本です。
 失敗したときに叱った場合、ワンちゃんはなぜ叱られたのかを考えます。そして、『排泄をすること=悪いことと』いう結果にたどり着いてしまいます。その結果、ワンちゃんは飼い主様に叱られた場所以外でトイレをしたり、隠れてトイレをしたり、ひどい場合はトイレを我慢してしまうということまで生じます。こういったことを起こさないためには、まず「叱らない」です。
 そして、次に「沈黙」です。もし、誤った場所にトイレをした場合、多くの方は声を発します。たとえば、「あ~、そんなところでしちゃダメダメダメ絵文字!!」とか、「もう!!なんでこんなところにするの絵文字!!」など…ご経験があるのではないでしょうか?こういった声をかける行動が、ワンちゃんがそこで排泄を行うことや、排泄物に対し飼い主様が喜んでいるという錯覚を抱かせてしまいます。そこで、失敗した場所はとにかく「沈黙」を守り、できるだけ速やかに片付けをしてください。この時、可能であれば粗相をしてしまったワンちゃんには見えないよう片付けてください。
 最後にトイレへの誘導です。多くのご家庭ではペットシーツをご使用されているかと思います。そこで、ここではペットシーツの上で排泄をさせる方法をお伝えします。
 まずその前に、トイレの場所を確認してください。ワンちゃんのベッドと同じスペースにある場合はレイアウトを変えましょう。よくあるケースは、サークル内でベッドとトイレが一緒に入っている状態です。ワンちゃんは基本的に自分の寝床を汚したくないという本能があります。そのため、ベッドがあるスペースは自分の寝床としか把握されません。ベッドとトイレが一緒のスペースにあってもなかなかうまくその場所で用を足すことができないのはこのためです。なので、ベッドのスペースとトイレのスペースは全く別のサークルをご用意いただく、もしくは別室をご用意いただくのが理想的です。トイレスペースはできるだけ小さい所をご用意いただくことをお勧めいたします。
 レイアウトが整ったら、次にトイレとして使用したいスペース全面にペットシーツを敷き詰めます(先ほどできるだけ小さいスペースをといったのはこのためです。広いお部屋前面にペットシーツを敷き詰めるのは大変ですからね。)。そこでワンちゃんが排泄するまで根気よく待ちましょう。特に子犬は起きた直後、ご飯を食べた直後に良くトイレをします。また、そわそわし始めた時にトイレへ連れて行くことも効果的です。準備したトイレスペースには全面シーツが敷いてあるため絶対にシーツの上で排泄をします。排泄ができたらたくさん褒めてあげてください絵文字(失敗してしまったときは「沈黙絵文字」です!!)。しばらくそれを繰り返した後、シーツを敷き詰める面積を半分にしてください。そしてまた同じことを繰り返します。面積を減らした時にシーツからはみ出してしまった場合はまた元の面積へ戻し、成功したら面積を小さくしていくということを繰り返します。最終的にシーツ1枚にたどり着くことができます。

 




ケース2:噛み癖


子犬は、本来兄弟犬や親犬とのふれあいから咬みつく力加減を学びます。しかし、早期に親・兄弟犬から離された場合その加減を知る機会がありません。
その場合、飼い主であるあなたやご家族が親兄弟代わりとなり、子犬へ教えてあげる必要があります。
子犬へ甘咬みを教える適齢期は4・5か月齢です。この時期を過ぎると顎の力が強くなるためです。

では、皆さんがよく咬まれてしまう原因を探っていきましょう。

絵文字ケース1:手足を使って子犬を興奮させるような遊びをしている。
子犬に手を咬ませたままにしていたり、子犬の顔の前でわざと手を動かし挑発するような遊びを行っていませんか?
子犬は、咬む力が弱いためよくこういった行動をとってしまいがちです。しかし、これは子犬へ人の手を咬むように教育していることになります。
まずは、手足を使って子犬を興奮させるような遊びを一切止めましょう

絵文字ケース2:一人ぼっちで長時間留守番をさせている。
子犬は、エネルギーが有り余っています。エネルギーの発散を十分にしてあげられていますか?
子犬は、エネルギーの発散がうまくできない場合、飼い主に咬みついてくることが良くあります。引っ張りっこができるようなおもちゃで一緒に遊び、人の手足以外を咬むことを覚えさせていきましょう。

絵文字ケース3:咬まれても遊びを続行している。
皆さんは子犬と遊んでいる時、子犬が咬んできても遊びを続行させていらっしゃいませんか?
子犬と触れ合っている時に、その子が手足に咬みついてきたときは「あっ!!絵文字」「痛いっ!!絵文字と言って、手足を隠ししばらく無視をしてください(また出ました!!無視作戦絵文字)。たとえ、歯が当たっただけでも同じように行動してください。
もっと子犬へわかりやすく伝える方法は、その場から数十秒間皆さんが立ち去る=部屋を出ていくことです。これによって、子犬は遊び相手を失い、「楽しい時間が消えてしまった!!絵文字」と感じます。
これを何回も繰り返し行うことによって子犬は咬んだら遊んでもらえないというルールを理解します。このルールを子犬へ教えるためには、ご家族皆さんが同じ対応をしなくてはなりません。かける言葉も、行動も統一してください。

絵文字ケース4:他の犬と遊ばせたことがない。
なかなか難しいですね。ワクチンを打っていないとお外へ出せない。わかります。
そのために、私たちの病院ではパピークラスを開催し同じ年頃の子犬さん達と遊ばせる機会をご提供しています。

絵文字ケース5:なでる時は常に子犬が興奮状態!!
子犬が落ち着いているときに優しくゆったりと全身をなでてみましょう。これによって、咬むこととは違う人との穏やかな触れ合い方を学習します。

さて、いかがでしたか?
思い当たるところがあったのではないでしょうか?